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反りが合わない・元の鞘に収まる

あの人とは、反りが合わない
元の鞘に収まる

皆さんもよく、この「反りが合わない」「元の鞘に収まる」という言葉を使いますよね?
なぜ、そのように言うようになったのでしょうか?

反りが合わないの反りとは

もともとは、この反りとは日本刀の反りを現わします。

では、この反りが何と合わないのでしょうか?

答えは、鞘(さや)です。

日本刀の製作工程を見ていけば、この意味が理解できると思います。

刀身製作→ハバキの製作→鞘の製作

   

日本刀は、まず刀身が完成するとハバキと言われる刀身と鞘(さや)を固定するための金具を金や銀、銅などで製作します。
このハバキは、刀身に合わせて、一つ一つ手作りで造られます。
   
このハバキと刀身をもとに、鞘は製作されていきます。
この刀身、じつはハバキを中心に鞘の中で宙に浮いている状態なのです。
しかも鞘と刀身の隙間は、ほんのわずかです。
刀身は、どこにも木と触れてはいません。それが、鞘師さんの腕なんです。

反りが合わない

もし別の鞘に刀身を入れようとしても、刀身の反りと鞘の内部が合わずに、入らなかったり、入ったとしてもハバキが固定できなかったり、刀身と鞘が触れてしまいます。
刀身の反りと鞘の関係に例えて、合わない物・関係を「反りが合わない」と例えているのです。

元の鞘に収まる

上記の理由から日本刀の刀身は元々製作した鞘にしか基本的にピッタリ入りません。

「元の鞘に収まる」とは、もともとの所に戻る・ピタッと収まるなどの意味として使われているのです。

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